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美しい名前


美しい名前

ミッションをこなす。
 
初ミッションのライルでもこなせる程度だ。
大したものではない。
それでも、終えたときの疲労感は、強い。
体を覆うノーマルスーツですら、重みを感じるほどだ。
 
ライルから数分置いて、機体から降り立った、ティエリアの瞳も、興奮のためか、緋色を一層濃くしている。
邪眼。
目にしたものが、虜になる魔性の瞳。
そんな言葉すら思い浮かぶ。
 
眼を、奪われる。
 
そのしなやかな腕が、自分に向かって、伸ばされて。
それを、力ずくで、抱き寄せて。
その後のことは、あまり、覚えていない。
無我夢中だった。

そして、衝動に焼かれる。
行動の理由と、はじめて認めたくなかった感情に名が、つけられる。
 
 
ティエリアの瞳から、透明な涙が、つたっていたこと。
けして、ティエリアは、瞳をあけなかったこと、そんなことは、ライルが気がつく余裕も、何もなかった。
 
ライルの記憶に残っているのは、ただ、一言だけ。
最後に、ティエリアが、意識を手放す前に、消え入りそうな声で、
ニール。ティエリアが、そう呟いたこと。
大切そうに発音される音。
それが、ライルの兄の名であることを、忘れてしまいそうになるほど、きれいだった。
美しかった。
まるで、聖句のように耳を打った。
 
 それが、ひどく、胸を軋ませる。


何があったわけでもなく、更新をさぼりまくり、はや、何ヶ月か。
文章欲も、あんまし。
が、秋もくるぞ!!
というわけで、書いてみた。
まぁ、ごめんなさい。
題名は、もちろん、出どころもろばれなアレです。
 
 
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なんとなく
なんとなく書いてみたどうでもいい感じなSS。まぁ、なんとなく、もったいない精神(どんなよ)で、のっけてみた。

Calling

「ハレルヤ」
そう呼ぶ声が、好きだ。
そこにあるのは、穏やかさと、優しさだけだ。
 
口付けの合間に。
「ハレルヤ。」
ほら。また呼ばれる。
 
緑色の瞳が、ハレルヤを、捉える。
笑みが浮かぶ。
 
その声が。
胸を揺らす。
 
 
―おまえは、ここにいる。
 
その声が、そう告げる。
無条件で与えられる存在証明。
 
信じられはしない。
 
なのに。
こんなにも。
 
 
 
自分的24話補完。
ティエリアの声が、ひどく満足げに聞こえる。
 
刹那は、そのことに、救われたのか、逆に追い詰められたのか、わからなくなる。
 
今、腕に抱いているのは、ティエリアの肉体。
正確にいえば、なんなのだろう。
ティエリア、だったもの。
そういえばいいのだろうか。
 
ティエリアの声は、聴覚によって届いているのではなく、
体全体に響いてくる。
包み込まれているようなひどく優しい感覚。
 
「そんな顔、しないでくれ。」
ほんのかすかに、口調が曇る。
 
「僕は、ここにいる。」
 
「ああ。」
そう答える声すら、喉につかえる。
 
「泣かないで。」
そう言われて、頬を伝うものに気がつく。
子供のように、はたはたと、涙がこぼれる。
メットの中に、涙が、漂う。拭えもしない。
唇をかむ。
声を、殺す。
 
「僕は、ここにいる。
 あなたたち、みんなを、見つめている。」
 
柔らかな声音。
 
「だから。
 僕は、刹那や、みんなのそばにいる。」
 
「ああ。」
わかっている、そんな言葉は、紡げなかった。
 
見開いたティエリアの瞳。
生命のかけらも、宿していない。
なのに、ティエリアの精神は、この空間ヴェーダとともにあってー。
刹那と、こうして対話を続けている。
 
なにを、思えばいいのかが、わからない。
悲しいのか、ティエリアの精神が、「生きて」いることを喜べばいいのか。
 
抱きかかえたティエリアのメットを、外す。
無重力に、ティエリアの紫色の髪が、広がる。
刹那の指が、ためらいがちに、ティエリアの瞼を閉じてやる。
せめてもの気持ちだ。
 そのしぐさを、ティエリアが、どう思うのかはわからない。
 
「ティエリア。もう、俺は行く。」
「ああ」
 
「もう、会えないのか?」
「ああ。今までの形では。」
「そうか・・・・。」
「みんなのそばにいる。それだけは、約束できる。」
 
信じられない。
それでも、今は、現実を受け止めるしかない。
 
「・・・・わかった。」
空間が、ほんの少し、柔らかくなったような気がした。
まるで、ティエリアが、笑ったとでも言うように。
 
気のせいでも、かまわない。
刹那は、その基盤ともいうべき、光に彩られた壁面を見やる。
ティエリアが、望んだ形だと、そう思いたい。
そう信じたいから。
 
ティエリアの遺体を抱いた腕に力を込める。
そこに、もう、ティエリアが存在しないのを、知りながらも。
 
刹那は、自分の機体へと、戻る。
ティエリアを、みんなのもとへ。
―彼の帰る場所へ、連れていくために。
機体を、トレミーへと、向ける。
 
さまざまな思いにとらわれても、進まなければいけない。
きっと、ティエリアも、そう言って、背中を押すだろうから。
彼の思いも、抱えて。



ー遺体は、そのままにしないよね、せっさん?
 と思いつつ。
 まぁ、感想は、先ほど書きなぐった通り。でも、00、好きです。
 ええ、今回のは、衝撃でかすぎで、ロックオンのときのように、泣けも、しません。
 呆然。るるる~とかいいつつ、補完です。
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ライブに行くのも大好き。
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